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WーWING

第4章 互いに結ぶ?

「とりあえず、また次の休み時間に会おう。大丈夫、本気にはならないから。いい案が思い付いたら、また教えるよ。じゃ、俺1時限目が体育だから、お先!!」と言って、優雅は去っていった。


「はーい、じゃあね〜……て、あの様子なら、授業受けずに考えてそうだな」


 時計を見る。


 後5分でHRが始まる。


「うわっ、早く行かなきゃ」



 休み時間。


「どしたの優雅……」 


「気をつけろ、体育はマラソンだぞ……」


 ヘトヘトになりながら座り込む。着替えるのが、邪魔くさいのか、体操服のままだった。


「隼斗……手を貸せ」


「ん」


 隼斗は右手を出した。


 優雅はそれをギュッと握り返す。


「……」


「……」


「いや、立ち上がるんじゃないの!?」


「バカ野郎、勝負はもう始まってるんだよ。愛しさのあまり、俺はお前の手を握るんだ」


「いや、どう切り替えたらそうなるの?」


「いいか隼斗……時折、10秒ほど見つめ合うんだ」


「10秒!?」


 まあ、そのくらいなら見つめ合っても問題ないと思った。




 長かった。

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