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貴方の涙は俺が拭くから ON

第21章 忘れられない過去3 智



旅館の前で 辺りをキョロキョロ見回す俺を見て 
ニノが笑いを堪えた声で言う


「連絡入れてあるから、声かけてみなさいよ」
「え、マジ?ありがとニノ」


「こんにちはー」

大きな声で挨拶すると すぐに懐かしいおばちゃんの姿

「智くん・・・おいでやす!」

満面の笑みだったのが、

「立派にならはって・・・」
「大きくならはって・・・」


何度も繰り返すうちに その目に光るものが湧きだした




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