
貴方の涙は俺が拭くから ON
第21章 忘れられない過去3 智
でも、あれからニノは何も言わず、
それまでと同じように
楽屋で一緒になれば、隣同士 笑顔で話して
たまに 他愛もないことをLINEで送ったりもする
何も感じてない筈は無いから
ニノはニノで、きっとものすごく考えた上で、
言わない選択をしたんだろう
その心遣いが嬉しい反面、
いや、もしかしたら 俺の事なんかどうでもいいだけかも、
なんて身勝手な寂しさもちょっとだけ感じる
そんな筈ないことも ホントはちゃんとわかってるのに
やっぱり俺よりニノの方が 大人なのかもしれないな
