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僕ら× 1st.

第20章 夏祭り --Hzm,Mkt,Ar,Kn

「お嬢ちゃんたち、マッチを売りに来たの?」

その中のひとりが話しかけてきた。

「マッチ?」

今の時代にマッチなんて、どこに売ってんの?

「可愛いね、2人とも。JKかな?」

その男は、花野と私に笑いかける。

「サイドもいいじゃん」

康史とヨーダを指差して「カッパとアンコウ」と言いながらニヤッと笑う女性。

何かおかしい。

「…もしかして処女?こういうの初めて?」

絶対おかしい。

「宮石、俺から離れんなよ」

ヨーダが花野を後ろ手に押し、あとじさりながら周囲を窺う。
隙を見て逃げる気だな…。

「茉琴もな」

康史が私の肩を抱く。

「あのっ、竹崎由奈ちゃんをご存知ですか?」

暢気だなっ、花野はっ!

「お、由奈のお友だち?連れていってあげるよ。由奈のところ」

「え?」とにこやかになる花野に、振り向いたヨーダがすごむ。

「絶対ダメだ」

「折角来たんだし逃げないでよ」

元は白だったであろうランニングシャツを着た男が、にじり寄ってきた。

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