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僕ら× 1st.

第14章 P波 --Khs,Ior

そろそろ俺も参戦するか。

「先生、こじつけもいいとこなんだけど!」

「"天然ナイスバディ"は合格だけどね」

竹崎、こいつはあんまり応えてないな。
むしろ喜んでるっぽい。

「…火のないところにとは言うけど?」

根岸は俺たちへの疑いの目を更に強める。

「それでも放火するのが新聞部だろ?」

「最終の夜、宮石の部屋に行ってない?」

「俺と伊織は自分の部屋にいました」

小津から部屋番号は聞いてたけど、行かなくてよかったな。

そこに小津が手を挙げる。

「先生、行ったのは私です。花野の隣のベッドが空いたから、そこで秘密のガールズトークしながら朝まで寝ました。女のコ同士だからいいですよね?」

小津は伊織に「ふふん」と挑戦的な目線を送る。

「よくないけど、まぁいいか」

根岸は伊織と小津を見比べて、口をゆるめた。

小津に対して嫌そうに目を細める伊織は、ため息をついて今後を尋ねる。

「何笑ってんの?先生。で、これ新聞部でどうするって?」

「潰したよ。こんな記事、真実であっても出せるわけない」

「真実なわけないだろ?」
「真実なわけないでしょ?」

俺、伊織、小津の3人で口をそろえた。

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