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三角関係ときどき四角

第3章 それぞれの思惑

しかし、その表情は
僕に向けられたものではない。


千夏は照れ臭そうに微笑みを絶やさず
陵介くんとの経緯を語った。


「飲みの席だと聞かされて行ってみたら
医大生との合コンでね」


僕という夫の存在がありながらも
悪びれる様子もなく
嬉しそうに陵介くんとの経緯を語る
千夏を腹立たしく感じた。


それは千夏どころか女性に対して
初めて抱く感情だった。

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