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三角関係ときどき四角

第3章 それぞれの思惑

千夏に見られていたことに
気付かなかった舞彩は風呂に入り
入れ替わるようにして
千夏がリビングへやって来た。


「舞彩を誘ったのは僕だから
どうか舞彩を責めないでほしい」


舞彩はひとつも悪くない。


「舞彩も隆哉のことも責めたりしない」


迂闊なことは口にしないよう心掛けた。


僕は喋りが上手い方ではなく
言い争いなんてしようものなら
何かの拍子に僕と舞彩の血の繋がりを
口にしてしまいそうで。


出来れば穏便に済ませたい。

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