テキストサイズ

嘘つきな唇

第5章 *未来予想図*



……美砂……







……俺は……
美砂の手紙を読んで愕然とした……


……そんな……美砂は俺を……
ほんとに愛してたって言うのか?
そんな素振りなんて全然、
俺に見せ無かったのに……


……美砂ほんとに出て行ったのか?……
最後に育ててくれたお礼ぐらい、
言いたかったのに……


……美砂……アッパレだよ!……





……引き際……カッコ良過ぎんだろ……






……なんかこれじゃ俺……
めっちゃ情けない奴じゃん……


……俺は美砂の……
言う通り拍子抜けして居た……


……当然雪奈とも……
大揉めに揉めると思って居た……
いつか二人は逢う事になるだろうと思って居た……


美砂との事は俺も長期戦で戦うつもりで、
俺も雪奈も覚悟して居た……


……それを……
美砂はこんなにあっさりと、
自ら俺に見切りを着けた……







……美砂と終わった?……








……俺の……
望み通りになったのに、
どうしてこんなに後味が悪いんだ……


……全て俺の思い通りになったのに……


……これでようやく雪奈と前進出来るのに……


……俺は暫くその場所から……
身動きが取れ無いで居た……



ストーリーメニュー

TOPTOPへ