
完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第3章 完璧な仕事と憂鬱なプライベート
「いえ、私は遠慮させていただきます」
「え~!残念ですぅ~!神谷さんともお話ししたかったんですよぉ~」
――――嘘臭い…
巻き髪っ子は、あからさまに声のトーンが高くなり嬉しそうに私ではなく曽根を見つめている…
能面秘書が側にいたら…曽根を口説きたくても口説けないって顔に書いてある…
「では、行き先は運転手の本田(ホンダ)さんに伝えておりますので…お気をつけて行ってらっしゃいませ」
私は頭を深々と下げると曽根を見送った
「///神谷さん!?君は――――…?」
曽根は、慌てて私の予定を聞いてくるが…ガン無視です…
心の中で手を振り私は頭をあげた
