
完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第10章 完璧なライバルと憂鬱なご主人様
「――――ラ、ライカ!!」
後ろから――――…声をかけられ…足が止まった
「――――…なんです…か…?」
私は振り向かず…立ち止まり返事をした
「ハァハァ――――…」と、息を切らして私の名前を呼ぶ人物が…誰なのか…私には分かった…
――――…曽根だ
「ライカ――――…ライカ!来てくれたんですね!?
――――…ライカ…?」
「申し訳ありません、中間報告と思いここまで来ましたが――――…電話でも出来ますよね…そんなこと
社長はお忙しいのですから……手間を取らせる訳にもいきません――――…失礼しました」
今までにないくらいの早口言葉に…自分が焦っていることに気がつく…
「速くお部屋にもどった方がいいですよ?女性を待たせるのは…紳士として最低ですから」
「!?――――…あ…///彼女は…」
照れた…?
