
完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第10章 完璧なライバルと憂鬱なご主人様
ちょっと…自惚れていた自分が情けない
曽根は…こんな私を――――…
溺愛してくれた…
何をされてもしても…曽根は喜んだ…
特殊な性癖だから…これでいいと思っていた…
でも、男だ――――…心のどこかでは…女を従わせたい…自分の思うように扱いたいって…思ってるはず…
私は…そんな女じゃない…
仕事だって…男には負けたくないし…
プライベートだって…“可愛い”より“かっこいい”と思われたい
――――…だめだ…
こんな女…愛でる価値ないんじゃないか?
「ハハハ…だから…フラれたんだった」
泣きそうになったが、通行人の目が気になり泣けない…
