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オキナグサ

第1章 ミホ


「んんーーっ……」


大っきく伸びをして
席を立つ


ぼーっとしながら歩いていると、窓の向こうに佐倉と彼女さんが一緒に歩いてるのが見えた


いいねぇ
佐倉はスポーツ系爽やかイケメンだし、彼女はマネージャーが似合いそうな可愛い感じの子だし

結構お似合い


なんかこう
人が幸せなのって見てると、俺も人肌恋しくなっちゃうね


するとタイミングよく俺のスマホがサイト経由で届いたメールの受信を知らせた


「お、タイミングばっちり」


さっきまで自粛しようかな、なんて思ってたくせにね

それもこれも佐倉のせいだ
俺のせいじゃない


人のせいにするちょっとズルい俺


誰でもいいから
今日は添い寝してほしいな


昨日は泊まる気にもなれなくて
帰っちゃったし


ベンチに座って相手から来たメッセージを確認する


「ってうわ」


『自分の性癖を認める事が出来ずに悩んでいます。その確認のため、よろしくお願いいたします』


お堅いなぁ
お役所勤の方かな?

お堅いのは面倒くさそうだけど、仕事してる人なら
今日は平日だし、スーツで来るかな
スーツいいよね

それに明日は土曜日でお休みだから、ゆっくり出来るかもしれないし

それに
初物っぽい


俺は興味本意で相手からの申請を許諾して、待ち合わせ場所と時間の指定を待った

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