君はぼくの全て
第8章 特別授業 2
でも待って
だからこの体勢、バランス悪いんだってば
油断したらこのまま床に倒れちゃうよ?
せめて片手でも床に付いてればいいのに、抱き締められてればそれも出来ない……って
ん?
このまま倒れたらもしかして俺ってば “まーくんに押し倒された“ 状態になっちゃう?
それはそれで美味し…いや、恥ずかしい、かも
でもね
やっぱこれって、そういう事になる前触れっぽくない?
だってまーくんの息、少し熱くなってるよ?
「まーくん…」
ああ、何か俺の声も掠れちゃってる
首に息が掛かるのも嬉しいけど、それよりも…
まーくんが片手でしっかりと俺の身体を支え直して、もう片方が後頭部に添えられた
そして
「あ……」
とん、と軽く押された次には
優しく俺の身体はまーくんによって床に横たえられていた
そっか
だから頭を打たないように手を回してくれたんだ
……つか、なにそれ
まーくん、何か手慣れてない?
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