無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

目蓋に、頬に、最後に唇にキスが降ってくる。

それはどこか優しくて、俺を労るようなものだった。




「好きな奴がいたんだ…その人はどことなくあんたに似ていて…」

「だから…俺に惹かれてるのか？」

「わかん…ない…」

「それ…すっげムカつく」




一瞬だけど、
悔しそうに歪んだ顔が見えた。

冗談で、からかってばかりだと思ってたけど…

本気で…俺のこと好き？




「んっやああっ！！」




いきなりの下からの突きあげに、強い快感が身体中に駆け巡る。

がっちりとした大きな手で、尻を鷲掴みされて、

ギリギリまで引き抜かれては振り落とされ、自身の体重の重みで最奥まで抉られる。



「やっ…あっ！ああっ！激しっ…ああんっ！！」




的確にイイとこばかり擦られ、気が狂うほどの快感が押し寄せて、

俺の口からは、甘ったるい声が止まらなかった。




「あっ…ああっ！！…もっと…ゆっくり…いやあぁんっ！！」




激しさか増すにつれ、ヌプヌプと卑猥な水音が部屋中に鳴り響き、あっという間に絶頂に昇りつめていく。




「俺を好きになれ…」

「ふぇ…」




繋がったまま動きが静止し、

俺を見上げる黒谷敦史の顔は、とても優しかった。

欲情に潤んだ瞳。

滴り落ちる汗が、
セクシーで男の色気を感じた。

愛おしそうに見つめる切ない瞳に、ドキドキする。




「どんなお前でも、全力で受け止めてあげるから…」




耳許で囁かれる言葉は、今まで聞いたどんな言葉より甘くて優しくて、




「…っ、バカなんじゃないの!？」

「お前の為なら、バカにだってなんだってなってやるよ」




…こんなの反則だ。

単純でバカな俺は転げ落ちるように、
あんたの甘い言葉に落ちていく…




「続きしてもいい？」

「嫌だって言っても、するくせにっ…」

「それもそうだな」




ゆるやかに挿入が再開され、

無意識のうちに首筋に両腕を絡め、自分の方から腰を振っていた。





激しいのに優しいセックス…

本当は嬉しいくせに、

俺の生意気な口からは、憎まれ口しかでてこなかった。




．