
ALL MY LOVE IS FOR YOU
第3章 初恋【銀白】
完全に目がハートな乙女の顔の冴。走達は確信してしまった。これは本気だ、と。
「シルバーもガオズロックに住めばいいのにねぇ~。あ、毎朝テトムと天空島に行ってるんだっけ?私も早起きして行こっかな〜。テトム~?いいかなぁ〜?」
「ん?いいわ…」
「「「「駄目だ!!!!」」」」
いきなり大の男4人から却下され、冴は怯える。
「え、何で…みんな…怖いよ…」
若干、涙目になっている冴を見かねたテトムが駆け寄り庇うように前に出る。
「みんな、いい加減にしなさい。寄ってたかって…相手な女の子よ?」
テトムの言葉に我に返ったのか4人は自分の部屋へと戻っていく。
「別に怖がらせるつもりじゃなかったんだよ〜」
「大体、あんな奴のどこがいいんだよ…」
「僕の方がいいと思うけど…なぁブラック?」
「お?おう…シルバーよりはいいかな…」
それぞれ一言言い残しながら4人は奥へと消えていく。
「みんな変だったわね」
「それだけホワイトが大事なのね」
「んぅ…?よくわかんないや」
テトムのフォローをイマイチ理解できない冴も部屋に戻っていった。
「(あの4人がホワイトを離してくれないわね…大丈夫かしら)」
一方、この先の冴の将来が心配なテトムであった。
