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A「あぁぁっ！！んもうっ！くっそ！」


N 「ちょっ、ちょっとまーくん！」

靴箱の近くでたくさんの人がいるのに
辺りを気にせず、まーくんが大声を上げるから
僕は慌てて、なだめたけど……


A「ああっ！やっぱ心配で気になる！僕、
　かずくんの教室まで一緒に行くよ」


ちょっ……


まーくん、無理だからぁ

そんなこと、分かってて言ってんでしょ


N「まーくん、大丈夫だってばぁ～ね？」

まーくんの近くまで行ってその顔を見上げる。


A「だってさぁ、マジであいつ！ヤバイってぇ」


N「とりあえず教室行かなきゃ！ね？」


ちょっと周りの目が気になった僕は
まーくんに言い聞かせるように
焦りながら言ってみたものの……


口を尖らして、眉まで下がってるまーくん。


それでも説得しながら、
「行こっ？ね？」っと、僕は自分の靴箱まで
まーくんを気にしながら、たどり着いた。


A「あぁ……かずくん……」


項垂れてるまーくんの姿にクスクス笑っていると


あっ！


ヌッとまーくんの背後に重なるシルエット。


目の前のまーくんが邪魔で、こっちの靴箱に
来れないようでまーくんの後ろで固まっている
その男子は


N「綾野くんっ！」


A「ん？」


まーくんも、僕の声と視線の先を振り返って見た。


「あっ…の、おはよ…ございます」


ジャージ姿の綾野くんが、ちょっと赤い顔してて、そんでもってちょっと、申し訳ない様子で
挨拶をしてくるから、僕も思わず


N「あ、ゴメンね。邪魔だったね、おはよぉ」


にっこり笑って綾野くんに挨拶した。
その時、目の前のまーくんが急に


A「あっ、あっ！そうだ！」


弾けたように綾野くんの手をがっちり握りしめた。