
僕のまーくん。
第38章 綾野くん
休み時間は、大体、本を読んでる事が多い俺。
1人が当たり前だし。
小学生から、このスタイルだ。
あんな風に、友達とつるんで休み時間に
どっか行く事なんかまずない。
それにしても、いなくなった後ろの席の
二宮くんの席を……
今、主がいないからチラリと
振り返って見る。
俺の後ろに本当に今日からいるんだ……
本当は、どんな人なんだろ……
絶対、自分からは話してくるような
タイプには、みえないよなぁ
……相葉先輩の話とか。
聞けたらいいなぁ。
キーンコーンカーンコーン♪♪
バタバタしながら、後ろの二人が
戻ってきたみたいだ。
N「潤くんのせいで怒られたじゃん!」
二宮くんの声がする。
松本くんには、本当に自然に話すんだね。
振り返れないけど、声だけ聞いていた。
休み時間が、終わると大掃除の時間がきた。
全員が、机を後ろに引く作業に入る。
…………。
ここが、話しかけるチャンスかもしれない!
ドックン、ドックン……
二宮くんが、机を後ろに下げたのを確認して
俺も、自分の机を下げながら、
なんか言おうとした……
……んだけど。
二宮くんを前にしたら、人見知りがまた
完全発動で……あぁっ……やっぱり無理だ……
でも、狭い空間に二宮くんと俺は、
そこから動けず何故か、俺は
小さな二宮くんを上から見下ろしていた。
あぁっ……なんか言わなきゃ……
二宮くんの視線を感じるような気がする!
俺の頭の中は軽くパニック状態だったけど、
次の瞬間思わず、耳を疑う言葉を
二宮くんの方から言ってくれた。
N「あの……綾野くんで合ってるんだよ…ね?」
