
僕のまーくん。
第32章 ライバル出現!?
N「明日から、放課後練習かぁ……」
A「嫌?かずくん、初めてだもんねぇ」
N「まーくんいるから、嫌じゃない…
ただ……」
A「ただ?」
N「暑いのと……練習、みんなについていけるか
ちょっと不安……」
A「大丈夫だよ!先輩達が丁寧に
教えてくれるし。
なんなら、かずくんは
僕専属で教えてあげてもいいんだよ?
手取り、足取りね♡クフフ……」
N「……バカ。ふふっ」
まーくんの言葉に本当に付きっきりで
見てもらいたいなんて思う僕。
A「一緒にかずくんとやれるってのが
嬉しい♡」
N「うん。僕も♡」
まーくんとは、やっぱり学年違うから
こんな行事で一緒にいれるのは
本当にラッキーだ。
やっぱり、同じ学校で良かったなって
思うんだぁ。
しばらく家まで歩いて帰る途中。
急にまーくんが、バッ!っと後ろを
振り返った行動に隣でびっくりした僕。
N「うわっ!何?なにっ?」
普通の振り返りかたじゃなくて、
急にバッ!と振り返ったまーくんに
「どうしたの?」って聞いて
僕も、又後ろを振り返って見た。
A「……なんかさっきから同じ距離で
つけられてる気がする……」
まーくんが小さな低い声でちょっと顔を
しかめながらジッと後ろを見ている。
N「えぇっ!?」
……どっかのおばさんらと、僕らの学校の
奴らが何人か見えたけど……
先に1件コンビニがあって通り過ぎて来たよ。
道も、車が行き交う大通りに面した
歩道を歩いてる僕ら。
そんな奴は……居ないみたいだけど?
まーくん?
まだ見てるし。
N「ねぇ、まーくん。どんな人?
違くない?居ないよ……」
A「……うん」
まーくんはまだ気になってるみたいで。
キョロキョロと通って来た道を、目で
探してる。
A「同じ制服来た奴だったと思った
んだけどなぁ……違ったかな?」
N「違うんじゃない?ふふふっ。
だってつけられるって……
何でよ?」
A「……だよねぇ」
まーくんは、まだちょっと気になってた
みたいだけど、誰もそんな人居ないし。
N「行こう」
僕は気にせずに又歩き出した。
まーくんも、着いてくる。
そんな、今のやり取りがこれからの
僕らに関わってくる全ての始まりだなんて
この時の僕らは、まだ何にも気付いて
なかったんだ。
