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COLOR’S~殺したのは私~

第59章 碧海VS一茶(AOMI SIDE)⑨

「訳は聞かないよ」
「でも……そういう訳には……私は哲也を騙して……」
「いいんだ」

哲也が私の言葉を遮る。

「……聞いてしまったら……壊れてしまいそうで怖いんだ」
「哲也……」

それは初めて目にする哲也の不安げな表情だった。

「何か目的があってのことだろ?この数年間、俺の中ではそう折り合いをつけてきたんだ」

目的……

それは三姉妹の中で常にトップに君臨するという、ちっぽけな目的。

一茶を手に入れるという目的。

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