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COLOR’S~殺したのは私~

第57章 朱夏VS一茶(SHUKA SIDE)⑨

「信じるしかないじゃん。私には一茶しか
居ないもん」
「俺だって朱夏だけだよ。絶対だから!」

一茶を許した。

許すしか道は無かった。

こんなことで一茶を失いたくない。

この心の隙間は宮路所長に埋めてもらえばいい。

翌日から一茶は仕事で再び長距離トラックに乗ることになった。

「いつ帰ってくるの?」
「明後日の夜には帰れるよ」

玄関先でどちらともなく唇を重ねる。

「浮気……しないでね」
「出来ねーよ。朱夏が怒ると怖いし」
「もぉッ!絶対にダメだからね!」
「分かってるって。じゃ、行ってきます」

一茶が私の部屋を後にすると、私も追うように職場へ向かった。

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