
Everyday Love
第6章 Sweetie【緑桃】
「どうしたの、ウメコ?」
「どうしたもこうしたもないわよ!センさんの変態!すけべ!えっち!!」
「わわ、ウメコ、やめて!目に入ったらやばいよ!」
頬を膨らませ、一心不乱に泡をセンにかけまくるウメコ。
センは必死に抵抗したが次第に泡まみれになってしまった。
その姿を見てウメコは恥ずかしさを忘れ、目の前の彼氏の姿に笑いが止まらなくなった。
「ちょ、ウメコ…笑いすぎ…」
「だって、センさん、泡が、あははっ」
「それはウメコがやったんでしょっ、おりゃっ!」
「きゃっ!」
お返しと言わんばかりにセンがウメコの顔に泡を命中させた。
「やったわね~!えいっ!」
「うわっ、そっちこそ〜!おらおら~っ!」
子供みたいにはしゃぎながら2人は泡をかけ続けた
次第に距離が縮まり、2人はお互いの肌に触れた瞬間、ウメコが弾かれたようにセンから離れた。
「ウメコ?」
急にテンションが落ちてしまったウメコの顔を心配そうに覗くセン。
その顔は火を噴きそうなほど真っ赤だった。
ウメコは自分が今、どんな状況かを思い出してしまったのだ。
「ウメコ、顔真っ赤だよ?のぼせた?」
「うるさい。あたし出る!」
「へぇー、出れるものなら出てみれば?」
「なっ…」
ウメコはこの状況を想定していなかったためバスルーム内にタオルなど持ってきていなかった。
このまま立ち上がればウメコの全てをセンに見られてしまう。
「むぅ~…んんん〜…!」
完全に不利な状況。解決策は見当たらない。
そんなウメコの気持ちが分かったのか、センはニヤリと笑った。
「ウメコ、いい加減諦めなよ?」
センがウメコの腕を引っ張り体を引き寄せる。
「きゃっ、」
センの体が直に伝わり、ウメコは鼓動を早めた。
「これで逃げられないね?」
「やだ、センさん、離してっ」
「離さないよ?…一生ね」
「そんな胸キュンワード、今言わないでっ!…ってちょ、どこ触ってるの、や、ちょっ!」
そのあと2人揃って風邪を引いたのは言うまでもない。
