幸せの欠片 *超* 番外編
第4章 奇妙な同居生活
“でも“ 何だろう
かずの表情を見ると、あまり良い知らせには感じない
「黙ってたんだけど…、相葉さんも無理してくれたから、俺も言うね」
唇を1度噛み締めたかずが、無理な笑顔を作った
「俺ね、力使うと戻らないの」
「…え?」
「相葉さんみたいに、休めば戻るとかじゃなくて
…使えば使うだけ、俺はその分、ここにとどまれなくなるんだ」
“とどまれなくなる“
その意味は聞かなくても分かった
そもそもかずがこうしているだけでも充分にイレギュラーなものだ
それに最初から、心のどこかでいつかかずが再びいなくなるなんてのも覚悟はしている
だけど
力を使わせなければかずはいてくれるって事?
それならば
「俺が寝込む分には、何の問題もなくかずはいられるって、受け止めていいの?」
正直、たったこれだけの言葉を話すのもしんどいくらい身体は疲弊している
これを毎週と思えば辛いと思わなくもない
だけど俺は
それよりもかずと一緒にいる事を選びたい
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える