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第24章 ひらひら
勢いで涼さんを連れてきたのは
いつぞやおーちゃんとランチした純喫茶。
なぜだか成り行きに身を任せた
おーちゃんまで同席し、
おかしな会合が開かれることとなってしまった。
この店の雰囲気が気に入ったのか
レトロな店内をぐるりと見渡した後、
涼さんはニコニコと満足げに微笑んだ。
N「・・・で?俺に用って?」
涼「そう! ・・・雅紀のことなんだけど・・・」
N「・・・うん、ま…相葉くん?」
涼さんの口からまーくんの名前が出た途端、
メロンソーダをかき混ぜてたおーちゃんの手が
ピクッと反応した。
涼「雅紀さ、クリスマスイブが誕生日じゃん?
何あげよっかなーって。
にのちゃん仲良しさんなんでしょ?
雅紀、なんか欲しい物とか言ってない?」
N「えっと・・・」
O「それ聞いてどうするの?」
隣から話に割り込んできたおーちゃんは
真っ直ぐに涼さんを見つめている。
・・・ちょっと不機嫌そう。
涼「え?雅紀にあげるに決まってんじゃん。」
O「相葉ちゃんは貰わないよ、きっと。」
涼「?…なんで?」
O「相葉ちゃん、可愛い彼女がいるもん。
きっと他の子からのプレゼントなんか
受け取らないよ。」
涼「えええー?雅紀彼女いるのー?!
にのちゃんほんと?!!」
N「えっと、その・・・ぅん。」
涼「そっかー・・・そうなんだ・・・。」
見るからにしょぼんとしてしまった涼さん。
どよーーーーーーん、と聞こえてきそうなほど。
