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第22章 つれづれ
なんとかかずくんを抱えたまま寮の階段を登り
部屋まで辿り着いた。
かずくんのポケットから鍵を取り出して開けると、
潤側のロフトベッドから
降ろされた布団が
ラグの上に敷かれたままになっていた。
A「あいつらもしや・・・。 」
昨日部屋に帰ってこなかった翔ちゃんと
潤のロフトから降ろされた布団。
やな予感しかないが、寝たままのかずくんを
俺ひとりでロフトベッドの上にあげるのは
極めて困難。
ええーい、しょうがない。
抱えていたかずくんをその布団の上におろすと
くるん、と布団にくるまりスヤスヤと眠り始めた。
A「ふふ、ミノムシ・・・ 」
普段にも増してあどけない顔。
ちょっとまだ呼吸は苦しそうだけど、
ぐっすり寝てるし。
・・・授業戻るか。
A「また来るからね…。」
頭をそっと撫でると、布団の中のかずくんが
ムニムニと口元を緩めた。
