
好きって言わない!
第27章 ラブストーリーは突然に。
S「とりあえず、カップル戻すぞ!
さっさと並べ。」
小声で翔に促され、俺は入場の時のように翔の腕を組んだ。
ああ・・・
俺の王子様・・・
ブスッとして不機嫌な松本の隣に並ぶまーくんが、小さく手を振ってくれた。
カッコ良い♡
俺も小さく振り返すと、翔に頭をはたかれた。
痛いなもうっ。
『では、今から投票を行います!
ベストカップルだと思うクラスを記入して、BOXに入れて下さい!』
あー、ダルい。
早く着替えたい・・・。
『集計に少し時間を頂きますので、その間にインタビューしたいと思います!』
履き慣れないヒールで動き回ったから、疲れちゃった・・・
裸足になりたい。
『では1組のアラジン・ジャスミンカップルから!』
てか朝からずっと気を張ってたから、なんか眠くなってきたかも・・・
さすがに今あくびしたら怒られるよね。
早く帰りたい〜・・・
あくびを噛み殺しながら、ひたすら早く出番が終わらないかなとボンヤリ考えていた。
きゃあーーーーーーーっ♡
N「っ?!」
いきなりの大歓声に、寝呆け始めていた俺は心臓が止まりそうなくらい驚いた。
な、なに?!
S「・・・おい、ニノ、」
N「なんだよ。」
S「聞いてなかったのか?!」
N「へ?」
『なんと白雪姫、全く聞いてなかったみたいです!
キョトンとした顔が可愛い!!』
大爆笑の会場に、ますます俺は頭がハテナだらけだ。
『アラジン王子、どうしましょう。』
A「マイク貸してくれる?」
進行係からマイクを受け取ったまーくんが、俺の方へ体を向ける。
俺の大好きな、太陽みたいな笑顔。
思わず見惚れてしまってまた頭がぽわんとなる。
だけど、すぐに目が覚めた。
だって。
まーくんが信じられない事を言ったんだもん。
A「俺はにのちゃんが好きです。」
驚き過ぎた俺は、きっと世界一 間抜けな顔をしていたと思う。
