
好きって言わない!
第26章 Painful love。
N「ね、良かったら保健室で冷やしてやって?
絶対青アザになってるから。
イケメンなのにおっちょこちょいなんだよなー。」
「あははっ!うん、分かった。
湿布もらってくる!」
N「よろしく。じゃあまたね。」
A「にのっ・・・!」
N「まーくんもバイバイ。」
ニッコリと笑って、教室のドアを閉めた。
泣かない。
今度は6組まで全力疾走。
こんなに走ったら明日筋肉痛になるよ。
クソ。
絶対泣かないもん。
乱暴に着替えを済ますと、急いで帰る支度をした。
あの2人がいる学校から、一刻も早く出て行きたい。
鉢合わせになんてなったら最悪だ。
そう思うとまた全力疾走するしかなかった。
マジでシンドイってもう・・・
最悪。ぜんぶ最悪。
松本もう居ないかな・・・
1人で帰りたくない・・・
走る事に慣れていない俺は、正直フラフラで。
泣くのを我慢して前も良く見てなかったから・・・
校舎を出る直前に、思いっきり人とぶつかってしまった。
N「ご、ごめんっ・・・!!」
S「いや、こっちこそ・・・
って、あれ??ニノじゃん。」
N「・・・翔。」
S「もう採寸終わったのか?
女子達張り切ってただろー。笑
6組優勝に向けてクラスは一致団結してるよ。
素晴らしいね。」
N「・・・翔。」
S「俺まだ採寸してねぇんだよな・・・
明日時間取れればいいんだけど。
白雪姫の王子ってさ、白タイツですっげぇ“THE”な感じなんだよ。笑
まぁ、俺は似合うと思うけどな。」
N「・・・しょお〜。」
S「・・・え?!なに?!」
いきなり泣き出す俺に、ペラペラと喋っていた翔が慌てだす。
1人になりたくないくらい寂しくなってた時に、知り合いに会えて俺の涙腺は崩壊。
