
Treasure of life
第11章 After the rain
その後、俺は知念の動向を確認することにした。
が、何日経っても授業にも部活にも現れない。
確認すると、あの日の翌日から学校を休んでいるようだった。
そこで、俺は家を訪ねてみることにした。
インターホンを押すと、母親が出てきて、
「すみません…。ちょっと体調が悪いみたいで……」
と、申し訳なさそうに頭を下げた。
あくる日もそのまた次の日も……。
そんな日々が数週間続いたある日―――。
玄関に現れたのは、端正な顔立ちをした1人の男性。
年は俺と同じくらいだろうか。
「…どうも」
「あなたは……」
