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知念は少しの間項垂れていたが、静かに息を吐くとポツリポツリと話し始めた。

「お…大野先生と別れなかったら、大野先生が他校の男子生徒と付き合ってるってことをバラすって…松本さんに……言いました」

「…なんてことを…」

俺は真実を確かめる為、潤に連絡しようとスマホを取り出した…。

そのとき、
「待ってください。コレ、ばらまきますよ？」
と知念が俺に突き出したのは、潤と俺が写った写真……。


「ばらまきたいならばらまけっ！そんなことで俺が怖気づくとでも思うか？」

声を荒げた俺に一瞬たじろいだ知念。


唇をぐっと噛み、しばし俺を見つめていたが、写真を投げ捨てると美術準備室を走って出ていった。