
Treasure of life
第10章 三日月
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正月、俺が相葉さんをウチに(しつこく)誘ったとき。
「あーばさん…、なぜこれを持ってきた?」
俺は、相葉さんとその問題のブツを交互に見た。
「だって、お正月といったらかるたでしょ?」
「2人でどうやってやるんだよっ!?」
「だからぁ、俺が読み手と取り手、両方やるから」
「…あなた、いつからそんな器用になったの?」
「負けたら罰ゲームね!」
「何、罰ゲームって?」
すると、相葉さんはカバンから何やら怪しげな箱を覗かせ、こう言った。
「ふふっ。ここにね、罰ゲームが書いた紙が入ってます!」
「なんでそんなに用意周到なのよ…?」
そんなわけでかるたが始まり……。
……不本意ながら、結果は相葉さんの勝ち。
だってさあ、自分が読む前に、その取り札がどこにあるか探してから読んでるんだよ?
ずるくない……(笑)?
「じゃあニノちゃん…」
そのとき…。
♪〜
俺のスマホが鳴った。
