ねぇもう嫌・・・
第22章 時に神を憎むほどの出来事が襲っても…
「ッ…痛、い…っやめて…っ」
想像以上の痛みが私を襲った。
目頭が熱くなり、顔が火照る。
もう限界だって…。
『我慢して。』
両足がバタバタと激しく動く。
「っだめ…っ離して…っ!」
左手と右手、それぞれの人差し指と親指が胸の先端を更に強く挟みこむ。
『離さないって言ったでしょ。
もう駄目なの?』
柊先生はそう言うと、一旦手を離した。
「っ…」
未だそこに留(トド)まる強い刺激。
見たくも触りたくもない。
ただ恐怖が募る。
歯を食いしばったまま、そっと長い瞬きをすると柊先生の姿が真っ暗の中で浮かんだ。
『…大丈夫?』
その声は確かに耳に届いた。
空耳かと思ったけど、不意に目を開けると
そこに映ったのは
私と向かい合うようにベッドに座った柊先生の姿だった。
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