
ねぇもう嫌・・・
第13章 治療
『大丈夫?』
柊先生はそう言いながら丁寧に検査着を直してくれた。
「っ…」
『まだ出そう?』
「…」
首を振ろうにも体が強ばっていてできなかった。
黙ったまま硬直している私に、先生はテキパキと処置をする。
『一応導尿しとくか。』
その言葉で下から管が差し込まれた。
「……ぅ…」
柊先生の白衣を見ると、何故か涙が溢れてくる…
『望月、相田(アイダ)に遅れるって伝えといて。で、あと……』
看護師はその指示に力強く返事をすると、再び扉の開閉音が部屋に響いた。
暫くすると、ゆっくりと管が引き抜かれ、湿ったガーゼで拭き取られた。
『診察室戻ろう。』
