
ねぇもう嫌・・・
第13章 治療
すると先生のPHSが着信音を鳴らした。
止まった手の動き、涙で歪んでいる視界から現状を飲み込もうと必死になる。
静かな部屋に、私に1人、息が荒い。
『ごめん呼ばれた。望月、やる事分かってるよな?』
"はい、大丈夫ですっ。"
私の足を押さえたまま、看護師は答えた。
『全部出したら尿量測って終わりにして。すぐ戻る。』
柊先生が走って検査室を出ていった。
扉の開閉音が響き、この部屋は男の看護師と2人きりになった。
"柊先生が呼ばれちゃったから代わりにやるね。安心してね、さっきの続きだから。
無理無理無理無理
無理…
