
今日も明日も 2nd season
第44章 どんな君でも
がっくりとあからさまに肩を落とすチビ雅紀に
「貸してみ」
後ろから小さな身体を包み込むような姿勢でゲーム機に手を伸ばすと
「あい」
それに素直に従う雅紀の目が期待に満ちてキラキラと俺に向けられた
大人のこいつは、ゲームなんか見向きもしないくせに
むしろ “まだやるの?“ なんて呆れた顔をしてるくせに
実は興味あるんだろ
チビ雅紀はとーっても素直だぞ
「いいか、見てろよ」
「あい!」
散々やりつくしたゲームを、自慢にもならない勢いで攻略していけば
次々にクリアする画面と、操作する俺を忙しそうに交互に見つめる雅紀が視界に入って来て
その可愛い行動に思わず目尻が下がった
「にーの!しゅごい!!」
雅紀がパチパチと手を叩く
キラキラした瞳に俺に対する尊敬がありありと伝わってくる
ここまで喜ばれると、返ってこそばゆい
まあ、“相葉さん“ も感情表現は豊かな方ではあるけれど
子ども苦手な俺でも、純粋に嬉しくなる
あ、苦手なのは変わらないか
こいつが “相葉さん“ だから平気なんだ
