
今日も明日も 2nd season
第43章 Out!!
「ちゃんと、キス、して…っ」
…多分、相葉さんは俺から欲しがるのを待って、わざと焦らしてたんだと思う
いつもなら、反応した下半身にすぐに触れてくれるのにそれもない
でも
ここが家ではないと言う事と
周りには沢山の人間がいると言う、有り得ない状況だからと言ってしまえばそれは確かにそうなんだけど
そもそもここまで煽られれば、俺だってたまったもんじゃない
それに
相葉さんがキスをしてくれれば、声を抑える事だって出来る筈
幸いにも横と後ろにはかろうじての衝立がある
通路を挟んで前に座る人間が振り返りさえしなければ、バレないじゃないか
ー…そう思ったら
相葉さんに翻弄されるだけなのも何となく悔しくて
「なに…その気になった?」
「うるさい…っ、ねぇ、それより…」
早く
早くキスして欲しい
相葉さんの首に腕を巻き付け、グイッと自分の方に引き寄せて
「に……っ」
“にの“ って呼ばれる前に、俺から相葉さんの唇を奪いに行った
効果音の大きさを耳に受け止めながら、それに合わせて舌を絡めさせる
大きな音なら大胆に
静かな音なら触れ合わせるだけ
少しだけ、自分が優位に立てた
ー…そんな気がした
