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相葉さんが右で俺が左

何処でも並んでる時は大抵がこの位置

誰が決めた訳じゃないけど、多分お互いが一番しっくり来るポジション………に腰掛けて、場内が暗くなるのをぼんやりと待った



ざわざわしていた場内が、消灯と共に静まり返る

スクリーンに映像が映ったのを合図に、俺の方から右手を相葉さんの左手の上に重ねてみせた


ふ、と相葉さんが笑うのが吐息で伝わる

かと思ったらくるりと手を返されて、指を絡められた


「…っ」

自分から仕掛けたくせに返されてしまうのは恥ずかしい

周りからは殆ど見えないとは言え、外で繋ぐのは家の中よりもドキドキしてしまう


それなのに

相葉さんの太腿に乗せた筈の手はすぐに俺の方に移動されて

俺の手の甲を使って俺の太腿をゆっくりと撫でるから


「ちょっと…！」

相葉さんに身体を寄せて、囁くように相葉さんを咎めた

だって絡めている相葉さんの指先が、俺の手を超えておかしな動きをしてる


こんなとこで何考えてんだよ！

普通に手を繋ぐだけで充分じゃんか

「何して…っ」

「お前が可愛い事するのがいけない」


空いている手で引き寄せられて

あまりに素早いその動きに、抵抗のての字も見せる前に

唇を相葉さんのそれで塞がれてしまった