
今日も明日も 2nd season
第6章 1周回って好きになった
「俺はぶつかったとこ見てないから分かんないけど、今はお前が謝るのが一番だと思わない?」
「でも…っ」
たかだか “ごめんなさい“ 位言ったって何も減らないっての
ホント面倒くさい奴
ああもう、しょうがねぇな
「こいつに代わって謝るよ。ごめん」
…何でそうしようと思ったのか分からないけど
気が付いたら俺は絡んでる二人に深々と頭を下げていて
早く帰りたいからなのか
こいつの表情にほだされたのか
幾ら考えても答えなんか見つからなくて
だけど
にのから腕を離させるには、頭を下げるくらい大した事じゃない
…そう思ったんだ
「ああもう、いいよ」
“別に殴りたかった訳じゃないし“
思いの外すぐに腕を離して、背中を向けた二人に安堵の溜め息が出た
…話の分かる奴で良かった
だってホントに殴られたらヤバいじゃん
内心かなりびびってたから、あっさりいなくなってくれてホッとした
「にの……って、えっ?」
立ち竦んでたにのが、へなへなと地面に崩れ落ちるのが目に飛び込んできた
