無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「映画？」

わざわざ呼び出されたから何かと来てみれば

「うん。行かない？」

相葉さんからの映画のお誘いだった


それも収録の合間に “ちょっといい？“ なんて控え室から抜け出してさ

何かあったのかと思っちゃったじゃんか



「行くのはいいけど…何で呼び出し？」

「まぁ、何となくお忍びデートな気分で」

へらへらと笑う相葉さんの、バカみたいな提案

なのに少しだけ嬉しいと思うとか

…俺もバカみたいだけど


「で、何見るのよ」

「あれだよ、ほら、にのが見たいなーって言ってた奴」

ああ

こないだ一緒にいた時に何となく呟いた奴か

行くつもりはなくて、独り言だったんだけどしっかり聞いてたんだ


「でもあれ、凄い人気らしいじゃん。席なんか取れるわけ？」

確か、予約も殆ど埋まってるとか何とか聞いたような気がするんだけど


「平日の最終は取り放題だよ。もう、プレミアムシート予約した」

「マジか」

こういうとこ、マメっつーか抜かりがないっつーか


いつも俺にはセッティングを終えての誘いってとこが憎いよね

俺が断るとか、考えないんだろうなどうせ


だって絶対空いてる確信がある日を狙っているんから