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「何もしてないし」

「じゃあ何でこうなってるのさ」

「知るか！」

…掴まれてるくせに威勢は良いとか


「えーと、こいつが何したの？」
にのに聞いても無駄だろうから、絡んでる方に質問を向ける


「ぶつかっといて、“ちんたらされたら邪魔“とかほざいたんだよ、こいつ」

ああ、それはムカつくね
…俺も間違いなくムカつくわ

だけど

「でも、二人がかりで絡んでるとアンタたちが悪く見えちゃうよ？」

仕方ないからちょっとだけにのを庇う

「こいつが謝りゃこんな事してねえよ」

まあそうだろうね
こいつら、見た目普通な感じだし

二人だから、気が大きくなってるって奴かな

それに、にのは見た目華奢だし、顔だけは可愛いしね
…中身は最低だけど


「だって。…にの、謝れば？」

「邪魔なものに邪魔って言って何が悪いんだよっ」

もう、マジでこいつ嫌い
助ける気、失せる

「じゃあ俺は帰るよ。後は勝手にしろよな」

にのだって、助けろって言ってても
嫌いな奴に助けられるなんて嫌だろうし

“と言うことなんで“ とこいつらから離れようと最後ににのを見て

…思わず目を見開いた