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今日も明日も 2nd season

第37章 甘える方法


「ちゃんと聞いてあげるから、とりあえず鍋にこれだけ入れさせて」

体をずらしてまな板の上の切ったモノを見せ、話を聞くメドを伝えれば


「…分かった」

納得したのか、にのは握っていた手を離して

おとなしくダイニングテーブルの方に移動した


なんだ?

今日はやけにしおらしいな


そんなに不安?

どう考えたってただの疲れ目なのに?



とは言え

伝えた以上はちゃんとにのの話を聞かないといけないか



…今日のメニュー、カレーで良かったかも



材料を鍋に入れ、弱火にしてからにのの処へ向かえば

それに気付いたにのがこちらをじっと見つめていた


「やっぱり変」

「ん?」

「相葉さんが、はっきり見えない」

にのの顔が歪む


だから

何でそんなにしおらしくなっちゃってんの


「にの、落ち着いて」

「だって…っ」

うるうると、今にも泣きそうに目を潤ませてるにのの破壊力は凄まじい


…って、そうじゃなくて



こんな深刻になられてもこっちが困るよ





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