
今日も明日も 2nd season
第37章 甘える方法
「あれ、どしたの?」
にのがさっきから目を細めたり、かと思えば見開いたり
遠くの方を見て首を傾げたり
「んー?うん…」
と思ったら、今度はぎゅっと目を瞑っている
無意識に唇まで噛み締めてるのが可愛い
「視力、落ちたかなぁ」
少し困ったような顔をしながら、料理を作っている俺の傍に近付いてきた
ゲームのやりすぎじゃないの?としか思えないけど
「なに、見えないの?」
そんな事は言わずに、心配するフリをする
「うん。ぼやけてるような、霞んでるような感じ」
…そりゃ、疲れ目って奴じゃないでしょうか
にのって、俺より遥かに色んな知識があるくせに、変なとこ抜けてるんだよなぁ
「ねぇ、眼科行った方がいいかなぁ」
手を止めて聞くような内容でもないだろうと、次々に手を動かす俺に焦れたのか
そんな事を言いながらシャツの背中を摘まむ
これをされると、にのは拗ねる一歩手前だ
ここで何とかしないと面倒な事になる
