
今日も明日も 2nd season
第36章 H B M *黄×緑×ちょっとだけ黄*
「お前が…?」
「うん」
雅紀がニコッと笑う
ちょっと近付いたらすぐにでもキスできる程の距離のそれは、心臓に悪い
雅紀の透き通った瞳と、形の良い唇を間近で見てると吸い込まれそうな気持ちになる
「抱きたい、にの…」
「あ…」
唇がふわっと重なって
…かと思ったら頭を掻き抱かれた
「優しく…するから」
「いや、優しいとかそんなんじゃ…っ」
雅紀が首に埋めていた顔を上げ、再び間近で俺を見つめる
「もしかして……怖いの?」
「…っ!」
目を細めてニヤリとする雅紀
このやろう…
分かって言ってるだろ
俺が雅紀には絶対見せたくない部分
これを言われたら俺が答えるのなんて、もう決まったようなもの
だって何をどう取り繕っても、行き着く先は
“怖いからでしょ“ しか存在しない
ああそうだよ
怖いよ!
当たり前だろ!?ヤった事ないんだから
雅紀の乱れた顔も姿は色っぽくて綺麗だったけど
……自分が、って考えたら気持ち悪くて
雅紀に引かれるんじゃないかって
「にの……」
熱っぽい囁き
ああもう!!
「分かった…いいよ」
どうにでもなれ!
