
今日も明日も 2nd season
第36章 H B M *黄×緑×ちょっとだけ黄*
「…でも、うち何もないよ?」
一人だから、定番のコンビニ弁当だし
来るのだって知らないから1つしか買ってない
「買ってある」
にのがクイッと階段横を顎で指し示す
大きな白いビニール袋が…2つ
「まさか…後で請求…」
「しねぇよ、バカ」
…やっぱり変だ
良く良くにのを見ると、鼻が真っ赤
そう言えば30分待ったって…
この寒い中で?
「にの、寒かったよね」
思わず両手を握ったら、氷みたいに冷たくなっている
握られた手を、にのは振り払おうともしないで黙ってて
珍しいな
寒すぎて、頭の回転遅くなったとか?
…って、失礼か(笑)
「…お前の手、あったかい」
にのがほぅ…っと溜め息をついた
…だから何で今日はそんなに可愛いのさ!
嬉しいよ?
嬉しいんだけど
どうしても怖いと思ってしまうのは、仕方ない…よね
にのの日頃の行いのせいなんだから
「寒かった…」
また、ポツリと呟くにの
「あ…ごめん、中入ろ?」
そうは言ったものの、せっかく握った手を離すのが惜しい
だってこんな事、なかなか出来ないから
