
今日も明日も 2nd season
第33章 ほのかに甘くholiday From A
にのの体が密着する
「え、ちょっ…」
照れてワタワタしてるにのが離れようともがいた
せっかく抱き寄せる事が出来たんだから、離してたまるか
これを逃したら、絶対なに一つ進まない気がする
「これ…嫌?」
耳許で、少し寂しげに囁いてみたら
「…嫌じゃ、ない……かも」
にのが真っ赤になって下を向いてしまった
右手は背中からしっかり抱き寄せ、左手でにのの右手を握る
グーにしてる指をほどいて、指を絡ませ
…所謂『恋人繋ぎ』をすれば
照れながらも、その絡ませた指がキュッと俺の指を握ってきた
「にの…」
「…なに?」
「キス、していい?」
今こそ、チャンスだと思った
でも、切羽詰まったようには見せたくなくて
必死に冷静なフリをする
「…うん」
下を向いたまま、小さく頷いたにのがおずおずとその顔を上げた
照れすぎて、目許が赤い
だけどしっかりと俺を見つめてくれているから
「にの…目、閉じて」
その視線に俺の方が恥ずかしくなってしまった
