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今日も明日も 2nd season

第33章 ほのかに甘くholiday From A



だけど、いちいちビクッとするにのが可愛くも見えて、どうにも笑みが溢れてしまう

俺の肩口にしっかり顔を埋めて、見ないようにしているにのに

「もうすぐ田んぼ道終わるよ」

宥めるような口調で教えて上げた

「…本当?」

まだ顔を埋めたまま、くぐもった声で聞き返すから

「嘘なんか言わないよ」

クスクス笑ってにのを覗き込もうと顔を近づけた時


「…!」

ふいに顔を上げたにのの唇が、偶然にも俺のそれに触れた


「ご…ごめんっ!!」

慌ててバッと顔を離すにの

沸騰しそうな位に顔が真っ赤

「え、いや…へ?」

俺まで顔が熱くなる



だって…キス、だよね?今の…

ヤバい
何かにやけちゃう

何でだろ


「…もしかして、チューしちゃった?」

照れるのを隠すように、わざとにのの耳許で囁いてみれば

「しちゃったみたいだねぇ…」

なんて、にのも照れながら笑っていて

何となく見つめ合いながらお互い笑ってた顔が少し収まった時


多分、同じ事考えてる

ー…そう思った



「ねぇ、相葉さん…」

にのが俺を呼ぶ

俺は一度、きゅっと唇を噛む

そして



「「もういっかい…する?」」


ー…声が重なった

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