
今日も明日も 2nd season
第31章 罪 *赤×青*
智くんにした行為をそのまま返される
「く…っ」
抗う術もなく、俺もまた智くんの口の中に吐き出す事を余儀なくされてしまった
やっぱり、と言うか
智くんもわざと俺の目の前に来て、中に出したらモノを飲み込んで見せる
「は…はは」
ここまで同じ事をされたら、恥ずかしいよりも何だか笑えてきた
智くんも、眉を下げて笑っている
そうだ
これが俺らなんだ
「抱いて」って言ったからって、智くんが弱い訳じゃない
同等なんだよ
二人の立ち位置は
「智くん…?」
「ん…?」
「もう、これ以上はしないよ?」
「…うん」
お互いに欲を吐き出したら、気が抜けた
「抱かないけど…話してくれるだろ?」
二人並んで仰向けに寝転んだまま
俺は顔だけを智くんの方にむけた
「何があった…?」
ー…助けて、の理由
「アイツは……」
智くんの父親の、上司の娘は
大学に入って智くんの存在を知り、好きになり
告白してきた
智くんに断られたけれど、諦めきれず
父親を利用してきた、らしい
