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しばらく無言の状態が続いた

いつもと違うからか、何処と無く居心地が悪い

「智くん、風呂は？」

適当な話を振って、その空気を壊したくなった

「借りる、…あ、でも着替えないや」

…手ぶらだったもんね、相変わらず

「新しいパンツ、貸してやるよ

…着替えは俺のでいいだろ」

「へへ、ありがと翔ちゃん」

悪びれる事もなく、ふにゃっと笑った智くんが
風呂場に向かう

「後で、着替え置いとくから」

その背中に、少し大きく声を掛けた



1人残された俺は、またタバコに火をつけて

今度は最後まで、ゆっくりと味わった

…何故か、消す気は起きなかった




「お先～…あれ？翔ちゃんってタバコ吸ってたっけ？」

髪の毛を拭きながら、智くんが近付いてくる

「うん、外ではあんまり吸わないけど」
「そっか」

「あ、こら」

俺の指に挟んでいたタバコを智くんが取り上げた

そして、当然のようにそれを口に運ぶ

「あ、これ軽い」

ゆっくりと紫煙を吐き出して、すぐに俺に戻してきた