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だけどあんまり酔っ払われても後が面倒だから


「ソフドリでもいいからさぁ～、翔ちゃんの売り上げに協力してあげてよ」

出来もしないウインクまでしてみせて



「もー、分かったよ」

渋々…と言った感じに烏龍茶をオーダーした後に


"翔さんの為だもんね"

ニヤニヤ笑って翔ちゃんを見つめるコイツらに


「ありがと、翔ちゃん喜ぶよ」

なんて心にもない嘘を吐いて、ついでに投げキスまでサービスして、席を離れた


ー…何やってんだか


こう言う時はいつも後から虚しくなる

自分で、翔ちゃんに付いて行くんだって決めたくせに

やたらと中身の空っぽな自分が嫌になる




「翔ちゃん、ソフドリだけどオーダー取った」

カウンターに肘掛けて、グラスを拭いている翔ちゃんに伝える


「お、サンキュー」

翔ちゃんは敢えて自分の方を熱く見ている二人組にニコッと微笑みかけて、綺麗なウィンクを投げ掛けてみせて


途端 "キャー" なんて矯声が上がったけど



ー…だからお前らなんて、相手にしてねぇよ

また、心の中で毒吐いた