
今日も明日も 2nd season
第27章 赤色クレヨン *赤×紫*
「潤の気持ち、嬉しい」
涙に濡れた頬を優しく撫でる
「翔、くん…?いいの?
…気持ち悪く、ないの?」
俺は答える代わりに、潤の唇にキスをした
潤の気持ちを聞いたら、俺も好きなんだって言うのを敢えて抑え込んだ
俺は卑怯なんだ
だって、言葉にしなければ
潤は俺を求めてくれる
一生懸命に、俺を追ってくれるだろ?
「潤…」
唇を離して、名前を呼んで
今度は深く、その唇を貪る
戸惑いながらも、俺を受け入れる紅潮した顔が愛しい
恋愛は、追うよりも追われたい
「ん…っ」
舌を絡ませると、潤の鼻に抜けた声が聞こえた
いつもと違うそれに
体が熱くなるのを感じた
欲しい
潤を抱きたい
青春真っ盛りの年齢じゃあるまいし
お互いが好きだと分かった瞬間、いきなり欲情する自分に笑えるけど
思ってしまったものは仕方ない
「お前を…抱いてもいい?」
唇が触れ合うくらいの距離で、甘く、低く囁いたら
真っ赤な顔をした潤が
小さく頷いた
