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今日も明日も 2nd season

第22章 見えない鎖 part ⅩⅣ


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そろそろ寝ようか、と部屋の電気を消した

“お布団行くよ“ とかずくんの手を取って一緒に寝室に向かおうとして、かずくんのそれが熱い事に気が付いた

「かずくん、怠い…?」

熱が出てるかもしれない、そんな熱さ

だけど

「怠くは、ないです…」

そう言ったかずくんは、確かに熱が出てる時とは何かが違う

何だろう

熱、と言うより火照ってるような…?

お酒は飲んでないし
部屋も特に暑くもない

むしろ肌寒いくらいだ


「かずくん?」

「なんか、へん…」

心なしか呼吸も少し荒いのが気になる

体調を崩す前触れなら、崩す前に対処しないと

「かずくん、へん、ってどんな風に?」

頭が重いとか、何かあるかも知れない

宥めようと背中に手を滑らせた瞬間

「ん……っ!」

あからさまにかずくんの身体がびくりと波打った


え?
何、この反応

「かずくん?」

顔を見ると、目尻が赤くなって瞳が潤んでいる

そして、紅潮した頬


これって、…まさか、ねぇ




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