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今日も明日も 2nd season

第22章 見えない鎖 part ⅩⅣ


嘘の理由で長期間会社を休んでられる程、甘くない事は分かってた筈だった

だけどかずくんとの、ひとときの穏やかな生活に感覚がおかしくなってたんだと思う


何もないゆったりとした時間が幸せ過ぎて、気が付いたら2週間を超えていた

会社から1度来るように連絡が入り、先輩にすぐ相談したけど
こればかりは先輩でもどうしようもない

“何かあれば擁護するし、口裏は合わせてやる“

そう言ってくれた先輩に感謝しつつ、呼ばれた先の小さな会議室で通告されたのは

やはりと言うか、予想通りと言うか

所謂 “解雇通告“ だった


体調不良、の理由で休んだ後、残ってる有給を使い更に休んでいる事

元々人手不足もあるから、俺の分の仕事を先輩が1人で引き受けている事

そして、他の社員からも俺が休んでいるせいで休みが取りにくく、不満が出ていると言う事実


“申し訳ないけど、これ以上他の社員に負担を掛けたくないし不満を抱かせたくない“


そう言われてしまえば、今回の事は謂わば自業自得だ


「わかりました」

俺には、そう答えるしか術はなかった

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